眠りたいのに眠れない…不眠に悩む人へ送るTIPS照明編

夜間は昼間に比べ脳が光に敏感に反応するので、室内の照明でも十分に覚醒度が上がってしまう。私たちの体に備わっている体内時計は光を浴びることによって時間を調節するため、夜にいつまでも電気をつけたままにしていたり、夜に強い光を浴びたりすると、体内時計が乱れ、不眠を引き起こしてしまう。

また、眠気を促す「睡眠ホルモン」メラトニンも光によって分泌が阻害される。このように、夜の照明は睡眠にとても重要な要素であり、少し工夫することで快眠をサポートできる。

眠る前から部屋を暗めに設定する

眠る1時間前、部屋の照明はどのようにしているだろうか? 眠る直前まで明るくしていると、普通の室内光程度でも覚醒作用があり、寝付きが悪くなる。

できれば3時間前から、最低でも眠る30分くらい前からは、ダウンライトやスタンドの光を壁に向けるなどの間接照明にして、部屋全体を暗めにすることが、快眠に適している。そうすることで、メラトニンの分泌が促され睡眠に適した体内環境を整えられる。

暖色系の照明を選ぶ

光の強さだけでなく、光の色も睡眠に影響を与える。寒色系の色の方は覚醒度を上げて睡眠を妨害する働きが強い。したがって、室内の照明は、蛍光灯やLEDなどでは暖色系の電球色の照明、もしくは白熱灯を使うようにするとよい。

室内の照明を消してスタンドなどの手元照明だけにして部屋を暗くしても、青白い寒色系の照明では、覚醒度が上がり寝付きが悪くなる。パソコンやスマートフォンなどのディスプレーからの光も覚醒度を上げるので注意が必要である。

眠る時は真っ暗か豆電球程度

眠る時の照明はどうしているだろうか? 真っ暗な中で眠るのは睡眠に最適だが、真っ暗だと不安だという人は室内に豆電球をつけておくとよい。豆電球程度の照度であれば大きな影響はない。

廊下やトイレの照明

夜中にトイレに行く時、照度の強い室内灯をつけてしまうと覚醒度が上がり、再び眠りづらくなる。そのため、室内灯はつけずに足元灯を準備しておくとよい。また、トイレの明かりも暖色系の照明を選び、あまり明るくならないようにワット数の低いものを選ぶのがよいだろう。

カーテンを上手に利用

遮光カーテンは夜の外部からの光や、さらには音をも遮るのに有効である。しかし、朝の目覚めを促す太陽の光も遮ってしまうため、寝起きが悪い場合は、朝の光が入るように少しカーテンを開けておくとよいだろう。

このように、夜間の室内が明るいと寝付きが悪くなり、睡眠に影響を及ぼす。就寝前には室内が明るくなりすぎないよう注意し、就寝前には間接照明やダウンライトに切り替えるなどして、夜、目に入る光の量を減らすことが大切である。