眠るときにアロマをたくなど、香りの効果によってリラックスすることで、スムーズな入眠が期待できる。緊張やイライラ、ストレスは交感神経を活動させ、睡眠を妨げる。より良い睡眠を得るには、眠るときにリラックスしていることが大切で、それには香りを上手に使うことが効果的だ。
普段からアロマなど香りを楽しむ習慣を持っている人も多いことだろう。香りには、心を落ち着かせたり、気分を良くしたり、頭をスッキリさせたりと、さまざまな効果があることが知られている。
例えば、ミント、ジャスミン、かんきつ類、シナモンなどの香りは覚醒作用を持ち、白檀(びゃくだん)や沈香(じんこう)、ラベンダーなどの香りは沈静作用を持っている。これによって不眠症を改善したり、眠りを深くしたりすることが経験的に知られている。
しかし、これらの香りが睡眠にどのように作用するかは分かっていない。香りの中にはたくさんの成分が含まれ、どの成分がどのように睡眠に影響を与えるのかを特定することが困難だからである。
今のところ、香りが直接的に睡眠を改善するというより、香りによってリラックスすることで、結果的に睡眠を良くすることにつながると考えられている。眠る前に香りを使うことで、気持ちが安らぎリラックスすることが、快眠につながるということだ。
そこで、問題になるのが睡眠に良い香りの選び方だ。結論は、自分が一番リラックスできる香りが睡眠に最も良い、ということである。
ただし、睡眠中は匂いに対する感覚は鈍感になるので、眠った後の香りの効果はほとんどないと考えた方がよいだろう。眠る前のリラックスタイムに、自分の好きな香りを使うことが快眠を導く。
香りは人によって好みが異なる。ある人にとっては快適な香りでも、他の人にとっては不快な香りということもある。したがって、睡眠に良いと言われている香りでも、自分が好きな香りでなければ、就寝前に使わないほうが良いだろう。不快感によって、かえって寝つきを悪くしてしまう可能性がある。自分が一番好きな(リラックスできる)香りが睡眠にとってもベストである。
少しでも興味を持ったらまずは、香りの効能など難しいことは考えず、何種類かを試してみることだ。目的は、最もリラックスできる自分好みの香りを見つけ出すことだ。好みの香りを見つけたら、その香りを眠りの前に「リラックスツール」として使用することで、スムーズな入眠を期待できる。香りはリラックス作用が強いので、上手に使えば睡眠を改善する有用なツールとなり得るのである。
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