最高の眠りへ誘う寝室眠れる寝室、眠れない寝室ってどんな部屋?

たとえ、本人が自覚していなくても、光、騒音、温度や湿度などは睡眠に影響を与え眠りを浅くしている場合がある。したがって、寝室や寝床(ベッド)の位置や室内の雰囲気なども睡眠には重要な要因である。少し工夫することで、寝室を心地よい睡眠の空間にすることができる。

夜は暗くできる寝室を

寝室の光は特に睡眠に大きな影響を与える。光は睡眠に関わるホルモンの分泌や体内時計の調節に密接に関わるからだ。

真っ暗な部屋か、豆電球程度の明るさの部屋で眠るのが快眠には重要で、夜になっても外から明るい光が入り込んだり、早朝から明るくなったりするような部屋では睡眠が妨害される場合がある。その際は、雨戸を閉めて寝たり、遮光カーテンを取り付けたりするなどして外の光を防ぐ工夫が必要である。

寝室やベッドは静かな場所へ

音も睡眠に大きな影響を与える。寝室はできるだけ、騒音が気にならない静かな部屋がよい。水回りや道路に接していない部屋がよい。また、寝床(ベッド)は壁にぴったりとつけず、壁から10センチ程度離すと、壁からの音や振動が直接伝わらないので、マンションなどに住んでいて、寝室が隣の家に接している場合などには特に有効である。

どうしても静かな場所に寝室を設置できない場合、音を遮る工夫をすることができる。窓に隙間防止テープを貼る、壁やドアに遮音シートを貼る、遮音カーテン(遮光機能があるものもある)を取り付けることによって、かなりの騒音を防ぐことができる。

寝室は季節によって変更してもよい

暑すぎたり寒すぎたりでは当然よく眠ることができない。特に、日本の夏は高温多湿、冬は低温低湿が問題となる。冷暖房をうまく活用して対処したい。また、家の中でも部屋によって、日当たりが良い部屋や風通しが良い部屋があるなど、部屋ごとの温度や湿度は異なるだろう。

南や西向きの部屋では日が差し込むため、熱がこもりやすく、高温になりやすい。一方、北に面した部屋では日が当たらないので、低温になりやすい。

部屋の特性をよく理解し、可能であれば季節によって寝室を変えるのも一つの手である。熱は高いところに上昇するので、1階よりも2階の方が温度は高くなる。2階立ての家に住んでいる場合は、夏は1階、冬は2階など寝室を使い分けるのも有効である。

寝室は落ち着いた雰囲気に

寝室の壁紙、カーテン、インテリアの色合いなども、ベージュやブラウンなどリラックスできる落ち着いた雰囲気のものがよい。色の好みには個人差もあるが、ブルー系やグリーン系の色もリラックス作用がある。あまりカラフルな色合いの部屋は神経を刺激し睡眠を妨害する可能性がある。

寝室の照明の色も白色系統の寒色系の色よりも、オレンジ系統の暖色系の色を選ぶのがよい。

「眠る部屋=寝室」へ

寝室は、そこに入ったら、ほっとリラックスできるような「寝室=眠る部屋」という図式が理想的で、可能であれば、寝室と仕事をする部屋とを別にするのがよい。また、寝室の匂いなどの空気環境も睡眠に重要であり、寝室は常に清潔に保つ必要がある。